SHUJI

話は約30年前となります。当時私は20歳の学生で、高校時代から5年お付合いしていた彼女も20歳で学生でした。 高校より4つ歳の離れた兄貴の影響で浜田省吾を聴いており、彼女も一緒によくCDウォークマンで省吾さんのいろんな曲を聴いてました。 「いつかライブいきたいね」とお互い話していましたが、 高校生時は受験などでライブに行けませんでした。 それから大学生になったのですが、名古屋と大阪の遠距離恋愛となり、お互いアルバイトと勉強で会う機会も減ってしまったのですが、互いの絆で遠距離も大丈夫でした。 そんな中、省吾さんのライブ「Tender is the night」があるとのことで、「絶対に行きたいよね」と話していました。 当時のライブチケットは、電話のみでの争奪戦だったので、中々電話も繋がらず、繋がったときには完売となってました。私は諦めていたのですが、後日追加販売があったみたいで、彼女がチケット2枚取ったと連絡があり、お互い電話口で「やったね」ばかり言っていたのを思い出します。 ライブ当日、大阪から彼女が名古屋に来て楽しむはずだったのですが、来たのは来たのですが、かなりの高熱で身体がダルそうでした。私は、身体優先で「ライブはまた今度にしよう」と提案したのですが、どうしても行きたいと珍しくわがままを通してきました。しんどくなったら直ぐに帰る約束でライブに参加したのですが、省吾さんには大変失礼ですが、初めてのライブでセットリスト等全く覚えていなく、彼女のことばかり心配しておりました。案の定ライブの途中で帰ることとなり、バスで家近くのバス停に着き、彼女をオンブし、歩いて帰っていると彼女が背中から「今日はごめんね」と私に泣きながら囁いてきました。私は逆に申し訳ないと思っていただのですが、気が付くと省吾さんの曲を歌ってました。今思えば、切ない歌詞だったのですが、その曲が「MIDNIGHT FLIGHT -ひとりぼっちのクリスマス・イブ」でした。そして歌ってる途中で、雪がちらつき出してきたのを覚えております。 なぜその曲を歌ったかと言うと、その日が12/24のクリスマスイブだったからです。 彼女とは、それから2年お付合いしましたが、結局はお互い別々の人生を選びました。 今でも「MIDNIGHT FLIGHT -ひとりぼっちのクリスマス・イブ」を聴くと当時を思い出します。 まだ話の続きはありますが、長くなりますので、ここまでにしておきます。 長々と申し訳ございませんでした。

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