しまぞう

夫は学生時代からの浜田省吾ファン。結婚式では新郎退場の曲に「もうひとつの土曜日」を選んでいました。私も一緒に聞いているうちにファンになりました。 その夫が2020年に悪性リンパ腫を再発。コロナもあり入院中は直接の面会もできない状況でしたが、長い入院、治療を続け職場復帰する事ができました。しかし半年後に再々発。抗がん剤治療をしながら、骨髄移植をする事を決意しました。 移植が決まった頃、ON THE ROAD 2022のチケット申込みをしたいと言われ、内心は治療がうまくいってもライブに行くのは無理なのではと思いましたが、モチベーションを上げるためにOKしました。 そうしたら、なんと年明けのライブに当選。 しかし、夫はライブに行くことは出来ませんでした。 私は夫が亡くなって1か月余り、1人でライブに行ったことがなく、デジタルチケットなので他の人を誘うこともできず、行こうかどうかずいぶん悩みました。 でもこれは、一緒に過ごした楽しい時間を私がこれからも続けていくために行動するよう背中を押してくれているのだと思い、夫のスマホと身分証明書を持ってNHKホールに向かいました。 夫が亡くなった事を受付の方に話した処、夫の名前入りのチケットを発券してもらえ、当日は録画日でとても良い席で本当に行ってよかったです。 その後、会社の同僚とカラオケに行くときのメモをみつけました。 浜田省吾「とらわれの貧しい心で」 ちょっと意外な選曲だったので改めて聴き直してみました。今聴くからこそ、歌い出しからの歌詞に夫の気持ちが伝わってきました。この曲を選んで歌ってくれていた事がとてもうれしく、これからの私の大切な曲になりました。

投稿されるユーザーについては、利用規約に同意したものとみなします