あい

20代だった頃、職場で上司がかけていたCDを聴いて、胸に染み入りました。 18歳の時に出逢った歳上の男性に片想いしていた私には、痛いくらい気持ちが伝わる曲でした。 相手の好みのタイプとは、私はかなりかけ離れていたので、自分の気持ちを伝えること無く。 友人として、彼の傍にいた数年間でした。 他人に甘えるのが、超苦手な私でしたが、彼には素直に何でも話せていました。 向こうは、私の事を妹みたいに思っていたのだろうと思っていました。 26、7の頃に彼ではない人とお付き合いすることになり、それを伝えると珍しく反対され、挙げ句「そんな男はやめとけ」「お前は俺にしておけ」「俺が40になってもまだ独り身でいたら、お前を嫁さんにしたい」だの言われ、戸惑ってしまった、長い片想いでした。 こんなことを言う人じゃないし、彼も長く付き合っていた彼女さんと別れて、ずっと引きずっていたのを知っているので、彼女の代わりにはなれない。と、自分から終わらせてしまいました。 結局、あの日反対された人ではない、勿論彼でもない人と一緒になり、幸せな日々を過ごしていますが、聞くたびに秘めた想いを思い出します。 もしあの日、素直に彼の胸に飛び込んでいたら…そんな気持ちを思い出します。 彼もいい人とめぐり逢って、幸せな日々を送っていることを切に願います。

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