富岡蒼介

1995年、大学入学の春。まだ友達もおらず、その日は誰とも話さぬまま講義を受け、昼休みに校内のベンチに座っていたときに突然、「佐野元春の『サムデイ』を聞かなければならない」と啓示が降りてきました。 その足で、駅前にあった小さなレコードショップでベスト盤の『Moto Singles』を購入。お目当ての「サムデイ」を聞きつついい曲だなと浸っていると、まったく聞きなれない尖ったサウンドが。 なんだこれ?と体を起こして歌詞カードを読み耽ったのが「コンプリケーション・シェイクダウン」でした。 1曲目「アンジェリーナ」から「ガラスのジェネレーション」「ダウンタウンボーイ」などの、憂いを帯びながらもポップな楽曲から一転、クールでスタイリッシュなビートを強調したこの曲に出会って以降、佐野元春に夢中になり今日に至ります。 「昔のピンナップはみんな壁から剥がして捨ててしまった(ニューエイジ)」、ひとつのところに踏みとどまらず、常に新しい挑戦を続ける姿勢、いつも見習いたいと思っています。

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