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浜田省吾

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さすらいのギャンブラー

それは僕がまだ20歳の時、年末年始の休暇で実家に帰っていた時のことで、紅白も終盤に入り夜も深まってきたころ、突然家の電話が鳴り、母がとったのですが、私に なんか女の人から って怪訝そうに受話器を渡された。 電話の相手は当時片想いをしてたちょっとヤンチャな彼女で、 彼氏とケンカして飛び出して来た 今、駅前の公衆電話にいる会いたい と言ってきた。 僕はこんな深夜にバカな男だと自分で思いながら、母には こんな時間に雪も降りよるのに、どこいくとね と反対されたが、それを押し切って雪がちらつく高速道路を彼女が待つ駅へと向かった。 その駅に着いたのは2時間くらいあとで、さすがに もう待っていないだろうと思っていたら、公衆電話ボックスに震えながら、小さく一人でいた彼女を見つけた。 彼女はすぐに僕の車に乗ってきて、お礼を言い、彼氏とのケンカのことなど話していた。 僕は彼女を自宅まで送り届けると、なんだか自分の気持ちを伝えきれないジレンマを抱えたまま、また 高速道路を戻って行った。 いつも彼女には振り回されることが多かったが 今となっては懐かしい青春の一ページです。