キャンパスの冬

浜田省吾

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カンノタクヤ

一浪の末やっとのことで大学に入学した1989年。仙台。一目惚れで告白し、春からお付き合いを始めた彼女。残念ながらふとしたことで仲違い。秋に別れを迎えたが、思いを断ち切れない僕。大学は学生運動もとても活発な頃で、授業は休講もしばしば。授業にも身が入らず退屈な毎日、夜のバイトに明け暮れる。空はいつもどんよりとした曇り色。それでも時々大学に来たのは一目でも彼女に会いたいから。彼女は丘の上にある理学部。僕とは学部が違うので、偶然彼女と会えないかと、用もないのに学生課に訪れては、無意識にいつも彼女を探している自分。でも彼女は現れない。次に会えたら今でも君が好きだと伝えようと心に決めてたのに。この恋が運命なら、それでもいつかきっと会えると勝手に信じていた。時は流れ大学を卒業後、東京で就職。5年後東京で彼女が同じ町で暮らしていることを知る。運命の時が来たと思った。知人の伝手で彼女の電話番号を知り心を決して電話。「久しぶり。元気?」話の流れで恋人と幸せに過ごしていることを知る。その時ようやく恋が終わったのだと悟った。それからようやく違う人を愛することができた。それが今の愛する妻。あれから25年強。今でも本当に素敵な恋をしたと思っている。ありがとう。