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片想い

浜田省吾 / 1990年

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Pickup Episode

一番共感されたエピソード

サークルの先輩が大はしゃぎする浜田省吾に似ているという彼が 各バンドの講師として大学に来るようになって1か月が過ぎた。
練習以外では ほとんど彼と話をすることもなく 週一回のその時でさえ 先輩のバンドのように軽いジョークを言いながら盛り上がるわけでもない。
ただ“よろしくお願いします”と“ありがとうございました”の30分。
だけど 演奏会の時に楽屋に彼が現れると 不思議と安心できたし 本番直前に舞台袖で“絶対 大丈夫!”と言われると 本当にそんな気がした。
それは 私一人に限った事ではなく 他のメンバーも同じ気持ちだった。

何度かの演奏会を経て 一年の集大成ともいえる恒例の12月定期演奏会の時も 
今までと全く変わらず 遠くから見守る彼の姿があった。 
そして ステージを降りた時 “よく頑張ったね。良かったよ。お疲れ様”と
メンバーの一人一人に声をかけていた。

数日後 サークルに顔を出すと まるで世間話でもするかのように先輩が 
彼への講師依頼は 定期演奏会までの約束だったので あの日が最後だったのだと 黒板に何かを書きながら言った。
あの日 彼は一言も“最後”という言葉を口にしなかった。
いつもと変わらず また会えるような感じで “お疲れ”と言った。
だけど もう会う事はないのかもしれない。
そんなことを思いながら寮の自分の部屋に帰ると しばらくしてメンバーの二人が
やってきて“大丈夫?”と聞く。
  「大丈夫って?」  私はその質問に きょとんとした。
  「彼のことが好きだったんじゃないの?」
そう二人が言った瞬間 ポロポロっと涙が落ちた。
まるで 居場所の定まっていなかった心が 友達の発した“好き”という言葉に射抜かれ 一瞬にしてその影を心に焼き付けたようだった。
胸の痛みと 寂しさと 一言のお礼も言わずに別れた後悔とが 複雑に絡んだ。

後日 先輩が 私にこっそり言った。
  「ギター、ずいぶん上達したって コーチが褒めてたよ。
   頑張りなさいね」

もう会う事のない人の言葉を こういう形で耳にする。
直接言われなかったことが 返って心を彼に残してしまった。

  🎵 あの人の微笑み やさしさだけだと 知っていたのに・・・
  
そう。
それだけでいいはずなのに、何かを求めかけている私が居た。

Smile 2024/08/27
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この曲に寄せられたエピソード

(70件)
  • ずっと前からいまだに想いを、伝えられない、情けない自分ですが、この歌詞の通りで涙ながらに聴いてます。

    曽根田英行 2024/08/25
  • バンド仲間、ベースのタケシと僕のエピソードです。
    タケシとは、僕の高校時代のバンド仲間、タカハマの紹介で知り合った。中学の同級生でベースをしている男がいると。
     
    高校の時タカハマとタケシの家を訪ねたことがあった。30年以上前のことなので、もう時効だと思うが、タケシは自分の部屋で山盛りなった灰皿から、まだ吸えるシケモクを探して吸っていた。随分変わった奴だと思った。でも、なかなか面白い奴かなとも感じた。
     
    大学生になってもバンドを続けていたのだが、ベーシストが一身上の都合でやめることになり、タケシにお願いすることにした。
    僕らは好きな曲を持ち寄り、年に数回ライブハウスで演奏していた。コピーバンドだ。
    僕の演りたい曲は浜田省吾だった。
    ちょっと影のあるシャイなラブソングと矛盾だらけの社会に訴えかけるヘヴィな曲に僕は高2で心酔した。
    タケシは、僕とは真逆で、キレイな旋律が好きで(そんな風には見えないんだけれど)スタイリスティックスなどのソウルや、角松敏生や安部恭弘などのシティポップを演りたいと提案していた。
    ロックとポップス、変な取り合わせだけれど、コピーバンドにはありがちなのかもしれない。でもバンドの時間は、僕の20代の何物にも代えがたいものとなった。
     
    さて、エピソードを語る上でも1人重要な人物がいる。ユミちゃんだ。
    ユミちゃんは、タケシとタカハマと同じ中学で、タカハマと僕の高校の同級生でもある。
     
    タケシはユミちゃんに恋焦がれていたのだ。
    タカハマはもちろんだけど、僕のバンドメンバーも全員それを知っていてタケシを応援していた。
    ユミちゃんは、人気者で、恋敵は数知れずだった。
    タケシはそんな人気者のユミちゃんに想いを伝えてはいたのだが、なかなか恋は成就しなかった。
     
    ある夜、スタジオでの曲合わせのことで僕はタケシに電話をした。
    すると、様子がいつもと違っていて、鼻声で、元気がないのだ。
    「なんかおかしいな」と思っていると電話の向こうから「片想い」が聴こえてきたのだ。
    「あっ!」と思った。タケシが最後の告白をすると言っていたことを思い出した。
    何も聞かず『ダメだったんだ・・・』と合点した。
    タケシが「フラれた」と言うと、僕は「うん、うん」しか言えなかった。
    タケシと僕はそれから「片想い」をBGMに電話を握りしめ、しばらく泣いていた。
     
    この出来事はその後笑い話になる。何で電話が来た時「片想い」切らずに浸ってるんだよ。
    何でおまえら、電話で泣いてるの?と。
     
    でも、「片想い」を聴くといまさらながら分かる。
    当時のタケシの想いにおもいっきり寄り添った曲であることに。
    あの人のことなどもう忘れたかったのだ。思いを寄せても遠く叶わないから。
    タケシは言うまでもなく女子ではない。
    でも、「片想い」はワンフレーズ、ワンフレーズは当時のタケシに刺さった、いや染みていったの手に取るように分かる。
    きっと癒されんじゃなかと思う。
    40年近く前のあの日、タケシと「片想い」をバックに電話で泣きあったことは、タケシと僕の忘れえぬ思い出だ。
     
    この話、後日談がある。
    あきらめの悪いタケシは、懲りずにまたもや告白して、なんと思いが叶ったのだ。
    そして、二人は一緒になり、2人の子どもに恵まれた。
    タケシは今や「I’am Father」なのだ。

    inopapa 2024/08/24
  • 北海道の海辺の田舎町で産まれました。
    高3の夏から付き合い始めた彼とは進学で札幌➖千葉と離れ離れになってしまい、連絡方法は手紙と公衆電話でした(あの頃は携帯がなかった😂)
    新人歓迎会で先輩に連れて行ってもらったお店では、従業員の方が歌う時間があり、そこで聴いた曲に一瞬で恋に落ちました。曲が終わった後に、従業員の方に『今の誰のなんていう曲⁈』と聞き、教えてもらったのが省吾さんの『片想い』あれから45年、私は省吾さんにずっと恋してます。
    友達の学祭で初めて省吾さんの生歌を聴き、それから市民会館→厚生年金会館と会場は大きくなって行きましたが、チケットもだんだん取れなくなって行きました。
    彼とは実習・課題・バイトとお互いに忙しくなり、一時期自然消滅しそうになったのですが、3年生になる前の春休みに電話があり、それからまた連絡を取り合うようになりました。卒業後私はそのまま札幌に就職し、彼も大学で資格を取って、札幌に就職する予定だったのですが、卒業目前に『やっぱり実家の仕事を継ぐことにしたから、一緒に帰ろう』と唐突に言われ、嬉しくはありましたが、夜勤のある仕事をしながら彼の仕事を手伝うことはできないと思い、彼のご両親にその事を話して欲しいと頼み、一年待ってもらいました。その一年間で彼は親に話すことができず、取り敢えず帰って来いと言われ帰りましたが、親に反対されることはわかっていたので、結局別れることにしました。
    その後お互いに結婚し、今ではたまにLINEで連絡を取り合い、彼から『カラオケで片想い歌ってる』『星の指輪良い曲だな』『あれから二人も良いね』なんて、省吾さんの話題で盛り上がってます。やましい関係ではないですよ。ホントのハマ友です。

    NO.127353 2024/08/23
  • 浜田さんとの出会いがこのアルバムでした。
    隣の弟の部屋から聞こえてきた歌声
    誰?誰?って感じで浜田省吾?誰?
    今もその時のことははっきり覚えています。
    歌声から虜になってしまい40年以上
    今でも声が大好きです。
    歌詞、メロディー歌声から心に響きます。
    出会えてずっと共に走り続いてきて良かった。これからもずっと一緒です。
    私の人生の一つ一つの出来事
    省吾の曲と共に思い出となっています。
    この出会いにとても感謝しています。

    mie hms 2024/08/22
  • 高校生の時片思いだった一コ上の先輩
    バンドを組んでて声が素敵で省吾さんの歌を聴いてると知り
    そこから私は40年ずっと今まで省吾さんの大ファンです♪
    彼とは卒業式の時第二ボタン貰えたのに何故か彼女にはなれず、
    卒業後も電話で話したりするぐらいで段々と疎遠に…
    片思いの曲を聴くと高校生の頃に戻り教室の窓から渡り廊下を歩く先輩を探して見てたのが鮮明に思い出されキュンとします。
    あれから二人の様に再会できてたら…と思ったりもします。

    yumi 2024/08/18
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