DOWN TOWN BOY

佐野元春

楽曲を聴く

投稿されるユーザーについては、利用規約に同意したものとみなします

nami

高校生。生物か化学かの移動教室で 理科実験室。 私の隣は角松敏生好きのイケてる女子。 昨日の夜のイケナイ話を私に聞かせる。社会人の彼氏がいるようだ。 私は平気なフリ、笑って軽く見せたりのイケてない女子。 実験室の艶々の白い机は落書きのしがいあり。 ダウンタウンボーイの歌詞を書いて会話をしのいだ。 「全てをスタートラインに戻してギアを入れ直している君」ってなんかすごくかっこいい。戻すも何も、私まだ何もスタートしてないんだけど… でもそんなイケてる彼女が中学校ではいじめられていたって噂が流れて。 親友とか言ってた子が「高校デビューとつるんでたって恥ずかしい」って離れていった。 そんなあんたの方が恥ずかしいと思って、軽蔑した。 彼女はしばらくして学校に来なくなった。 きっと中学校の時だって、子猫みたいに可愛かったから妬まれていじめられてたんだ。 私が具合が悪くて寝ていた放課後に、保健室に迎えに来てくれた。 青春の自転車2人乗り、私より軽いのによろめきながら自転車を漕いでくれた。ヤンキーなんて似合わない人。あの時の大切なマイフレンド。 どうしてるかな? 実験室のダウンタウンボーイには 返事はなかったと思う。 というか、正直覚えていない。 ただ、授業中の困ったおしゃべりに疲れて、今では書けない可愛い字で書いた事を覚えている。

CORE

はじめは、インチキな歌手だろうと思った、しかし、違った、はじめてコンサートに行ったけど、ステージがあって、そこにまさか佐野元春が出て来るなんて信じられなかった、その男は、マイクまで走って来て、イキナリ唄い出した、しかも、デビュー曲とそしてこの曲。はじめからこの2曲か、と驚いて、5~6曲目で、たしか、コンプリケイションシェイクダウンくらいで、やっと、本物の佐野元春なんだなと信じることが出来た。今では、コンサートにも慣れて、本物かどうか疑うことは無くなったが、今でもあの時の戸惑いと興奮は忘れられない。

マシス

佐野元春の「DOWN TOWN BOY」を初めて聴いた時に、これは僕だ、とすぐ思った。ここで歌われている少年はまさに自分のことだと。 オールナイトムービー入口の前では くわえ煙草のブルーボーイ たったひとつだけ残された 最後のチャンスに賭けている この部分をレコードと一緒に歌う時、もしくはライブで歌う時に沸き起こる既視感。僕は煙草を吸わないし、深夜映画にも出かけたことがないけれど、心でいつだって呟くのです。そうなんだよ元春、僕もブルーボーイだったんだよ、って。 僕にとって「DOWN TOWN BOY」は、若い頃に頼りなく強がって心細かった自分に、一瞬で引き戻されるタイムマシンで、音楽を聴きながら本当に落涙してしまう数少ない一曲です。 さすがにくり返し聴いてきたおかげで、今では聴いて泣くこともないけど、ライブで歌ってくれた日にはダメです。ボーイフレンド、ガールフレンド、大切なマイフレンド辺りからダーダー泣いてます。