少年の心

浜田省吾

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よしちゃん

実家の母が入院することになり、札幌に引越しが決まっていた5日前に出会った彼。 引越し準備中の私の部屋。 そっとドアのポストに入れてくれたアルバムが誰がために鐘が鳴るでした。 カチャっていう音とCDを見て、彼だと分かった私は、サンダルのまま走り出して追いかけました。 その時に海までドライブし、少年の心を聴いたのが忘れられない青春の思い出です。

にっちゃん

もう30年も前。 彼、彼といっても友達以上恋人未満のような彼は22才。私は23。 お互いの気持ちは手に取るように分かりながら、状況やら見栄やらプライドやら本音やら建前やらそんなくだらない事にがんじがらめになって身動きが取れなくなっていた。顔を合わせても少し悲しげな笑顔で当たり障りのない笑い話をしてたよね。 ちょうどその頃共通の友人から誘われた浜田省吾のLIVE。 グループデートのような軽いノリでそのLIVEに参加しあの時あの場所であの曲「少年の心」を聴くまでは、 曖昧な気持ちのままこのLIVEの帰り道を最後にもう会わなくなるんだろうって、苦い薬を飲み込むように分かっていて。 あの曲を聞いてる時彼はどんな顔して聴いているのか彼の顔を見たかったけれど、こんな泣き顔向けられないなと思って下を向いてしまって。 LIVEの帰り道「次の日曜、海までドライブ行こう、お前の車で」って言われた時、いやあの曲を聴いた時点で曖昧ではないお別れの時が来るんだとハッキリと分かっていたのかも。 とても辛い眠れない日が少し続いたけど、その日曜日は今まででいちばんの笑顔の私とワインボトルを車に積んで、ゆっくりドライブに行ったな。 今はどこかで幸せにしているであろう彼との思い出は、その後何度色んな恋愛をしても霞むことなく、色薄れることなく心の中に描き出されたまま。これからも大切にしまっておこう。

ふーやん

浜田省吾さんの曲を知ったのは23才の時。 幼馴染で友達だった初恋の人からもらったカセットテープに入っていた『BREATHLESS LOVE』。 とても気に入ったので『Wasted Tears』を買って、彼女とドライブに行く時に毎回聴いていた。その流れで浜田省吾さんのアルバムをたくさん聞くようになった中で『少年の心』に出会った。 本当は狂おしいほどに恋しているのに、親友の妹で幼馴染の彼女との関係を壊すのが怖くて、何も言えないまま…友達のままで毎週のように家に遊びに行ったり、二人でドライブしたりしていた。 だから『少年の心』を聴くたびに…このままずっと、何も言わずにそばにいるから…そう自分に言い聞かせていた。 ドライブの帰りに、夕焼けをバックに助手席で無防備に寝息を立てる彼女。悲しいくらいに俺の中で歌の歌詞とリンクして泣きそうな気持ちになった。 今でも『少年の心』を聴くたびに、初恋の彼女のことを思い出す。 そして、狂おしいほどに彼女を愛していた自分自身の気持ちを思い出す。 最終的には俺のせいで初恋の彼女との関係は壊れてしまったけれども、あんなに長い間一人の人を好きになって強く強く片思いをした時間は、まさに青春そのものであり、俺の心の中の宝物だ。 そう。誰にも見せることのない、大切な宝物。 後日談だが、今でも俺は浜田省吾さんの歌が大好きでツアーには毎回参加している。 が、実は今の嫁さんは俺以上に浜田省吾さんの大ファンで、気がつくとファンクラブの会報を繰り返し読むほどの熱狂ぶり。 そんな嫁さんと穏やかで最高に幸せな人生を送っている。 宝物は心にそっと秘めたまま。

塚田貴文

少年の心を聴くと、30年くらい昔の事を思います。工場で3交代勤務をしていて、深夜0時に仕事を終えると、仕事仲間(先輩)達と海まで車を飛ばして途中の自販機で、うどんを買い皆で食べていました。 そして、夜の海水浴場に着くと、波の音を聞きながら話をしていました。仕事の話、女の話、車の話、その頃は、彼女もなく、あてどもなく、男友達とワイワイと走っていました。あの頃は、いつか誰かに出会えると思ってましたが、今も何も変らない。誰がために鐘は鳴るのアルバムを聴くと20代の頃のことを鮮やかに思い出すんですよね。

pockey

3つの頃からの幼馴染と、もうあれから何十年経過したかわからないけど、お互いに別々の人生を歩き、別々のヒトを愛し暮らしているけども、何かの際には、いつもそばにいる。二人きりになると話すことは山のようにあるけど、笑い話しに誤魔化してきた。そんな時、いつもこの曲を車の中で聞いています。このままずっと何もいわずにそばにいてくれるだけで大切なヒトと時間。